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2005年1月。
スイスで行われた世界経済フォーラムのダボス会議にて、
聴衆の中にいた一人の女性が、突然、立ち上がって声を上げました。
「私が1万ドル寄付します。これで、マラリア予防の蚊帳を買ってください。
そして、寄付に賛同する方は立ち上がってください」
声を上げたのは米国の有名女優、シャロン・ストーンでした。
彼女の主張は、すぐに出席者からの賛同を得て、
たちまちのうちに100万ドルを超える寄付が集まりました。
ストーンのいう「蚊帳」、
これが住友化学・伊藤高明氏の開発したオリセットネットです。
伊藤氏の蚊帳は「オリセットネット」という名称で、
使用する糸に殺虫成分を持つ薬剤を練り込み、
さらにネットの編み方を工夫し、
網の目をハマダラカが侵入できないギリギリまで大きくすることで、
通気性を確保した製品です。
アフリカでのマラリア感染予防に、
ユニセフを初めとする国際機関によって
数千万以上のオリセットネットが配布されています。
苦労してオリセットネットを作り上げた伊藤氏と、
不採算事業を長年支え続けた住友化学に拍手。